ターゲットは誰?
ある日、ホームセンターで、押し入れに入れる収納ケースを買いに行きました。
今は、いろんなサイズでシリーズ化されていて、入れる物によってケースを選んでも、押し入れにピッタリと収まるようになっているのですね。
しかも、色やデザインも凝った物が多く、部屋にそのまま置いてもおかしく見えない。収納ケース1つでも、使う人のニーズに合わせて進化をしていることに、感心をしてしまいました。
今、お客様が何を求めているのか。それをいち早く感じ、提供する。まさに、商売の基本と言えるのです。
◆クリックさせるお客様の視点
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ネット販売をする上で、カゴのページだけを作っても検索エンジンに好まれないことは、ご存じですよね。
通常、SEO対策の為に入れるキーワードは、500語までは5%まで、それ以上なら2%までに、抑えるのが理想だと言われています。
しかし、SEO対策の為とはいえ、最初からキーワードを盛り込んだ説明が来たのでは、カゴにたどり着く前に、お客様が飽きて、ページを閉じてしまいます。
あなたのページは、お客様の買い物の為のページであって、検索ロボットの為のページではないはずです。
◆シチュエーションを考える
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あなたのネットショップのお客様が、買っている瞬間を想像してみましょう。
・通勤、通学の電車の中(待っている時)
・ランチをしながら
・塾で子どもを待っていながら
・昼寝をした赤ちゃんの横で
・テレビを見ながら
今までに、ターゲットを想像したことはあっても購入の瞬間を想像したことのある人は少ないでしょう。
なぜなら、未だに「お買い物はパソコンで」するという考えから、抜け出せない人が多いからです。
もし、あなたが気付いていないのなら、致命的なミスなのでハッキリと言います。これからは、スマートフォンの時代です。
大学生が就活の為に、スマートフォンに買い換える時代が来ているのです。
つまり、これからの社会を支える若者はほぼ全員がスマートフォンを持っていると考えても、言い過ぎではないでしょう。
一昔前の携帯のお客様は衝動買いをするという法則は、現在は通用しなくなりました。
どんなシチュエーションでも、クリックをしやすいカゴの設定が、これからの課題になるのです。
◆リンクはシンプルに
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私の経験からいうと、詳細のページと買い物のページは、それぞれに作ってリンクをさせると、お客様が使いやすいページになるようです。
私がネット販売を始めた頃は、まだ、ダイアルアップの方もいらしたので、ページを重くしないのは、当たり前でした。
ところが、最近では光回線を使っている方が年々増え、ページの重さは気にせずに、画像で商品を紹介することが主流となっています。
そして今、スマートフォン時代の到来です。
携帯専用のページではなく、パソコンのページを表示するスマートフォンを利用している人にしてみれば、重いページを開くのは煩わしい事でしょう。
それを改善しなくては、スマートフォン世代のお客様を、逃してしまうのです。
そうする事で、どこからリピートをしても、お客様へのストレスは、最小限にする事ができるのです。
では、本日の話をまとめると、下記ようになります。
◆STEP1:シチュエーションを考える
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これからはスマートフォンの時代。
・ゆれている乗り物の中
・薄暗がり
・忙しい人
これらの人でも、ひと目でカゴが分かるようなカゴを作ると、お客様に親切なページになる。
◆STEP2:リンクはシンプルに
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うんちくとカゴのページは別にして、リンクを貼る。それは、リピーターにも優しいページになる。
せっかく作ったページを作り替えるのは、気の乗らない地味な作業かもしれません。
しかし、今ならまだ間に合います。
これからの時代を想定して、新しい感覚のページ作りを目指して下さい。
不親切な何でも屋さん
先日、トイレットペーパーを買いに行ったときのことです。
その日は、いつも行くホームセンターではなく、隣町の大きなホームセンターに寄りました。
すると、トイレットペーパーだけで、驚くほど多くの種類があるのです。
パルプか、再生紙か。
ダブルかシングルか。
香り付きか無香料か。
フローラルか森林の香りか。
「どんな需要にも、お応えします」棚からは、そんな声が聞こえてくるようでした。
しかし、トイレットペーパーの迫力に押され、私は見ているだけで、疲れてしまったのです。
結局、他の種類を探すことなく、いつも使っているトイレットペーパーを、買ってきたのでした。
◆欲しい商品に即誘導の逆引きページ
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サプリメントで、例を挙げてみましょう。
目が疲れているお客様が、サイトにいらしたとします。
お客様は、商品名や栄養素から商品を探し出し、ページの詳細を確認してから買い物をします。
しかし、本来お客様が欲しいのは、目の疲れを楽にするサプリです。
栄養素の働きや内容物は確認をしますが、栄養を欲しくて気にする訳ではないのです。
それよりも、
・この目の疲れに合うサプリはどれか。
・このサプリは即効性があるか。
・いつ、飲んだら良く効くのか。
・一緒に飲むと良いサプリはあるのか。
・薬との相性はどうなのか。
そんな情報を確認したいのです。
もっと細かく言えば、お客様の目の疲れは
・目の使いすぎなのか。
・肝臓が疲れているのか。
・首が凝っているのか。
・脳の疲れなのか。
お客様は、それを知りたいと思っています。
しかし、それを細かく説明していたのでは、かえってお客様はどれにして良いのか、混乱してしまうのです。
多くのお客様は、煩わしさを嫌います。
自分が不調な時なら、なおさら瞬時に自分に合う商品が選べるサイトが好ましいのです。
昔から人は占いのように、自分を知るものを好みます。
雑誌にイエス・ノーチェックがあると、自分が何に分類されるのか、見てしまうのもその為です。
もし、長い説明文を読むよりも、チェックシートで自分にピッタリの買い物ができたら、どうでしょう。
お客様は、自分で商品を選んだ気になり、納得してお買い物ができるのです。
ここでの注意として、チェックシートの質問は、5~7個位がおすすめです。
1分以内に答えが出る。
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これが、ポイントなのです。
サイトの目立つところに
【1分で分かる・あなたのサプリチェック】
と貼っておくだけで、買うつもりのなかった人までもが、買ってしまう仕組みになったのです。
このように、その欲求を満たすページがあるたけで、お客様のストレスは減り、購買率はアップします。
もちろん、他の症状もついチェックをしたくなるので、リピートが増えていくのです。
そして、親切で分かりやすいページというイメージになれば、あなたへの信頼度はそれだけで高まるのです。
お客様の悩みをチェックシートにすれば良いのですから、どんな業種にも当てはまるでしょう。
あなたの全てを見せていますか?
旅行先のおみやげ屋さんで、おじさんに親しげに話しかけられ、つい買ってしまった経験はありませんか?
普段なら、うっとうしいと思うほどの大声も、旅先ではなぜか嬉しく感じてしまうものです。
このように、対面販売では表情や声、会話でアピールをしますが、ネット販売でもそれが必要になってきます。
◆世界で唯一のあなたから買う理由
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ネット販売での難しい所は、キャラ作りにあると思います。
色やデザイン、フォントである程度の個性は出せますが、サイトを見ただけで、あなたのキャラが分かるわけではありませんよね。
それどころか、サイトはお客様好みに作ってある為、あなたのキャラが全面に出ているわけではないのです。
これでは、写真を貼ったところで、顔は分かってもらっても、キャラまでは理解されにくいでしょう。
お客様の立場で言うなら、知らない人から商品を購入するリスクは負いたくありません。
そのリスクを、少しでも減らす努力を販売者はする必要があるのです。
◆自己紹介は丁寧に
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【プロフィールとコンセプトは、手を抜いてはいけない】
ネット販売する上で、必ず言われる事です。
なぜなら、お客様はプロフィールとコンセプトでしか、あなたを判断する基準がないからなのです。
私は最初、商品に関係のないページを、なぜ充実させなくてはいけないのか、わかりませんでした。
しかし、ユニークユーザーに信頼してもらう為には、これこそが最強の勝負所だったのです。
私のサイトは、ブログやメルマガからのお客様で、ほとんど成り立っていました。
それは、お金をかけて検索で1ページ目になっても変わらず、新規のお客様が増える事はなかったのです。
私のサイトは、何がいけないのか?
そう考えた時に、パソコンの向こうで初めて来店されたお客様が「このサイトは信頼できるのか」を、どこで確認しているのかが見えたのです。
私の扱っている商品は、【サプリメント】ということもあり、人の口に入るものです。
・粗悪なもの(毒)ではないか。
・金額は正当か。
それを見極めるのは、商品の説明ではなく、私という人間の生い立ちや考え方でした。
そして、それこそが自分のキャラを全面に押し出せる場所だったのです。
あなたも、プロフィールやコンセプトをキャラを生かして語りかけてみて下さい。
友達に語りかけるように、親しげに熱く語るのです。
きっと、あなたの誠実さが伝わり、お客様になってくれるはずです。
◆自分の弱い部分を出してみる
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先程も言いましたが、私のサイトを支えているのはブログやメルマガの読者です。
ブログに書き込まれるコメントや、メルマガの感想は好意的な内容が多く、仕事をする上でのモチベーションを高め、私を支えてくれる有り難いものなのです。
人というのは不思議な生き物で、自分の為だけに行動していると、思い通りにできても満足できません。
ところが、パソコンの向こうの人に「ありがとう」と言われただけで、直接の利益以上にやりがいを感じるものなのです。
その為には、普段から相手のためを思って情報を発信していく必要があります。
逆に自分が辛い時には、正直に辛いと言える勇気も必要です。
いつも完璧でない、あなたと同じように悩む事もある人間なのだと、自分をさらけ出してみてください。
パソコンの向こうで、あなたの意外な一面を知ったお客様は、あなたに親しみを感じてくれるでしょう。
相手があなたという人間を知り、身近に感じてくれた時に、あなたの店で買う意味が生まれます。
それは、あなたに共感することで、あなたの商品に対しても同じ価値を共有してしまうからなのです。
他の店と同じ物を売っていると、1円でも安く売らなくては、お客さまが来てくれないと思っている方もいらっしゃいます。
しかし、そのような赤字を生むお客様は、安くなければリピートをしてくれません。
質の良いお客様とお付き合いする為には、あなたの人間臭さや弱さをさらけ出し、心からお客様に接してみることです。
あなたのブランド化
最近、着なくなった服をリサイクル店に持って行ったのですが、ブランドの服やバッグが安く売っていて、思わずいろいろと見てしまいました。
定価で手に入れるのは勇気のいるブランド品も、リサイクルショップでは気軽に購入できます。
ブランドのバッグは、持っているだけで箔がついたようで、気分も姿勢も良くなるような気がします。
「ここぞ」という勝負どころでは、欲しいアイテム。ブランドには、そんな不思議な力があるのです。
それは、老舗の歴史と、常に改善し進化し続ける技術や力強さが、あるからではないでしょうか。
◆その道のプロであれ
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お客様は、専門知識を知りたいのではなく、自分に合った商品を、的確に教えて欲しいと思っています。
しかし、お客様がまったくの素人かといえば、今は、ネットで簡単に検索ができる為か、1つの分野に長けていることもあるのです。
そんなお客様も相手にしなくてはいけないのですから、普段から新しい知識を、勉強しておく必要があります。
◆初心忘れるべからずに
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あなたが、これを仕事にしようと思った時のことを、思い出してください。
きっと、あなたの大好きな分野で、気が付いたら周りの人よりも知識があったのではありませんか?
『一日中この事だけを、考えていても苦にならない』そんな分野だからこそ、これを商売にしたはずです。
ところが、ネットショップを始めてどうでしょうか。
いつもパソコンに向き合い、ページを作り、受注や入金を確認し、お客様へメールを出す。
商品を荷造りし、発注もしなくてはいけない。
そんな日々の仕事に追われ、気が付くと今日も商品の勉強をしていなかった、そんな経験はありませんか?
確かに、ネットショップはやっている人にしか分からないが、雑用が山ほどあります。
しかし、世間の情報に疎くなってはいけません。
専門店のオーナーである以上は、いつも最新の情報を配信できるくらいの知識は必要なのです。
◆資格は勲章
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警察や消防士の階級は、制服で分かりますよね。
では、あなたの知識や価値を一目でお客様が分かるものは何でしょうか。
一番分かりやすく効果のあるもの、それは、店の商品に関係する資格です。
たとえ、簡単に取れる資格だったとしても、持っているだけで一目置かれるのが資格です。
なぜなら、その資格を取るためには、専門的に勉強をしてきた人として、価値が付くからです。
お客様は、同じ商品でもできるだけ価値のある人から、購入しようとする傾向があります。
それは、質問をしたときに的確な答えが返ってくる目に見えない『得』を、無意識に選んでいるからです。
ですから、資格を取ったらサイトの目立つ所に提示をし、あなたがどれだけお客様にとって得な人間かということを、アピールをしてください。
きっと、お客様の信頼を得るだけでなく、ライバル店との差別化にも繋がるでしょう。
これが、あなたのブランドになります。
自分がブランド化されるなんて、考えただけでワクワクしませんか?
その為には何をしたら良いかを、一生懸命に考える事です。
「そんなことを云っても、今でさえ雑用が多くて 勉強をし直す時間なんて、できっこない」
「資格を取ったからといって、お客様が 質問しなければ、教えることはできない」
もしかしたら、あなたは、そう思うかもしれません。
私も要領が良い方ではないので、あなたの気持ちはよく分かります。
もちろん、もっと前からネットショップを始めた人も、同じ悩みを持っていたのです。
では、先人達はどうやってこの雑用を片付け、お客様が必要とする商品を、的確に勧める事ができたのでしょう。
欲しいのはモノだけじゃない
あなたは、最近プレゼントをしたことがありますか?
自分で云うのも変ですが、私はサプライズ好きなので、プレゼントはよくする方だと思います。
しかし、プレゼントを選ぶことは、何度やっても慣れないものです。
・今、何が足りないのか。
・どうして欲しいのか。
・どういうときに使いたいのか。
これを相手との会話や行動から、徹底的にリサーチしていきます。
喜んでもらうのが目的ですから、欲しい物を間違えてはいけません。
かといって、何が欲しい?と聞いてしまっては、サプライズにならないのです。
毎回、思い返しても吹き出すようなアノ手コノ手を駆使し、できる限りの情報を集めてから、プレゼントを決めます。
そうやって、相手が本当に欲しい物をプレゼントできた時、私の今までの苦労が報われるのです。
相手の満面の笑顔は、私の喜びに変わります。
商売の基本も同じ。
そんな風に欲しい物を欲しいタイミングで、間違いなくお勧めする事だと思っています。
しかし、ネット販売は対面販売のように、タイミングを外さずに、商品を勧めるのは難しいことですよね。
加えて云うのなら、個々のお客様が、今、何で悩んでいてどうなりたいのか。
それすら分からずに、ただ商品を並べ、お客様が選んでくれるのを、待っているのが、ほとんどのネット販売ではないでしょうか。
お客様の困っている事を聞き、どのように楽になりたいのかを対話の中から感じ、施術をしていきます。
そして、それでも足りないときには、サプリメントをお勧めするのです。
実店舗を経験したことがあれば、ネット販売がいかに空を掴むような商売なのか、その歯がゆさは、体験済みではないでしょうか。
私は、常々その事に苛立ちを覚え、それさえ克服できたら、売り上げが伸びるだろうと考えていました。
そこで、さきほどお話しをしたチェックシートを考案したのです。